9/07/2010

東欧料理味比べ

東欧諸国のお料理はどこも似たり寄ったりだ、と言うとそれぞれの国にお住まいの方の反感を買うでしょう。では言い換えて、日本のようなグルメ大国人からすると「東欧料理のルーツは同じだ、煮込みばっかりじゃないか!とつい思ってしまう」料理だと申せましょう。東ヨーロッパ内陸部を占めるかつての社会主義国家群ポーランド・チェコ・スロバキア・ハンガリー・ルーマニア・ブルガリアなどのお国料理の事です。
私にとって2度目の東欧訪問、チェコとハンガリー料理はどこがどう違うのか観察してみました。チェコの煮込み料理に添えられたクネドリーキ(Knedlíky)はユニークでした。これは白い蒸しパン風で直径7センチ位の丸い形、厚さ約2センチの輪切りにしてあります。なぜか懐かしい感じがします。 同じクネドリーキでもジャガイモ芋ベースのものは小麦粉過多のニョッキ風。形は同じです。

ハンガリーではそれらに替わり炭水化物源はライス、茹でポテト、フレンチフライなどでした。久しぶりのライス登場でちょっとほっとします。プラハで食べたお料理のほとんどは日本人にとっては「塩辛い」でしょう。ニューヨーカーのGym Ratが食べたら{かっ、からい。。身体に悪い。血圧上がる、死ぬ。。。}と拷問状態で食べなくてはならない程塩辛いのもありました。

NYタイムスの記事で紹介されていた、プラハのLokalという地元の人に大人気のレストランに行ってみました。まさに名前の通り郷土料理をちょっとおしゃれにアレンジして出すお店です。この店に限らずチェコのメニューでユニークだったのは肉や惣菜の重さ、個数が記載されていることです。最近のダイエット傾向から始まった習慣ではありません。


これって共産党体制時代の食料(難?)対策の名残かしらん?
そういえば棒状クネドリーキ、あの形、一気にたくさん作れて便利そう。あの時代。。もうもうと湯気のあがるキッチンで白い帽子にエプロン姿のおばちゃん達が太っとい腕でポテトと小麦粉をこねくり回し棒状にして、毎日何百本も作って片っ端からブチブチっと輪切りにしてたのかなー。

ハンガリーが本場のグヤーシュ(Gulyás・英Goulash)、それとロールキャベツ=トゥルトゥットカーポスタ(Toltott Kapaszta・英Stuffed Cabbage)を何度か食べてみました。
味は似たりよったり、アメリカでお目にかかるグーラッシュは思いっきり真っ赤なものが多いですが、こちらのは比較的マイルドなお色。しかもお肉もお芋もアメリカに比べると大振りです。おいしかったのですがやっぱり塩辛め。ロールキャベツもしかり。


パプリカなくしては始まらない。
このお料理、パラチンタ(Palacsinta)は気に入りました。


ひき肉をクレープで巻いたものがパプリカソースの中に浸っています。
クレープで巻き巻きしたものはデザートから何から何まで全部パラチンタ!!と呼ばれるのです。覚えにくいハンガリー語で私がマスターした唯一の言葉。(だって覚えやすいんだもん。)
ハンガリー料理のヘビーな味とカロリーをピリッと引き締めて(た気にさせて)くれるのが酢漬けのお野菜たち。市場ではこのように美しい金髪碧眼のオネエさんが今日も大瓜をシャーッシャーッと巨大スライサーでおろしていきます。

この仕事を一日やってくれって言われたら、ううっ、泣くな~。

今回の旅行で一番感激したのはケーキ!です。プラハにもブダペストにもカフェの文化がありますが、味ではありませんョ、ブダペストの皆さんのケーキの食いっぷりにです!庶民の台所、レヘル市場(Lehelcsanok)行った時の事です。朝11時ごろ2階の小さなケーキ屋さんは大繁盛。道路工事人の若者が作業着のままボスに誘われて「ちょっとケーキ食っていこうや」、20代のにきび面の男の子2人はいそいそとドでかいケーキを3つお買い上げ。2つをその場で完食。
そしてこのおばあちゃん。朝から2個のケーキを買ってかぶりついてます。(多分、糖尿病で嫁から食べたらあかんときつく言われている)そう、ケーキは手づかみで食べるものなのです!立ち食いケーキ屋もあるのですよ、この地には。ブダペスト人が日本人がフォークで気取って極小ケーキを食べているのを見たら、ププッ、でしょうね。{昔からバターやホイップクリームを食べたことのないやつらはケーキの食べ方も知らんなー}なんて思われてるのかも。


東欧料理は家庭料理。鮮度を問われる食材を使うでもなく特別な包丁さばきも要りません。このおばあちゃんがぐつぐつ煮込んで作るグーヤッシュやロールキャベツが世界で一番おいしいんだろうな。

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