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9/17/2010

野生の王国ベルリン

犬好きの人がドイツに来て驚くことは、ほとんどの犬がリードなしで自由に歩いていること。どの犬もしつけが良く吠え声もほとんど聞こえず、公共の乗り物でご主人の足元にちんまりと座り込んでいる犬を多く見かけること。なぜこんなに日本と違うのでしょう。


決定的な違いは犬を飼う人がきちんとした条例によって”しつけ”されているから。こちらにはペットショップがありません。まずペットは売買されるモノではないという認識から。
犬を飼いたければどうするか?ブリーダー広告などを通して手に入れるか、またはティアハイム(Tierheim)という動物保護施設を訪れ、引き取るという方法があります。なんらかの事情でここに来ることになった動物達は新しいご主人と巡えなくても、死ぬまで穏やかに暮らすことができるのです。そして犬を飼うことになったら「犬の保護条例」(Tierschutz-Hundeverordnung)に記載されている要求を満たさなければなりません。犬は家族の一員!!そしてドイツには「犬の税金」と呼ばれる税金があるそうです。これは地方自治体税で、高いところで年間2万円くらいだそう。税金を払うとなったらそれを納める人がその使途に関心を持つのは当たり前ですよね、日本みたいに子供が犬を欲しいと言ったから買い与えるというおもちゃ=モノの次元ではないのです。この税金によって犬の頭数が間接的に制限され、飼い主にも責任感が芽生えるという優れたシステム。


歩くモップ、ラスタ犬、この一見、二見どうみても汚らしい犬は多分、ベルガマスコ・シェパード・ドッグ(英・Bergamasco Shepherd Dog)だと思う。いえ、近寄ってもまったく臭くなかったです。(あたりまえか。。)

アメリカも動物愛護が進んでいます。私のお気に入りの番組、Dog Whisperer(邦題「さすらいのドッグトレーナー」)は30分番組で、問題あり子ちゃんの犬と飼い主が登場して、ドッグトレーナーのCesar Milan(シーザーミラン)が家庭訪問して関係修復または関係改善に尽力を注ぐというもの。最後は飼い主もお犬様も正気を取り戻し、めでたしめでたし。シーザーが「私は犬をリハリビし、飼い主をトレーニングする」とのたまう今シーズン6年目を迎えた人気番組。

ベルリンでは街の真ん中に突然、馬と山羊が遊んでいる広場が出現して驚かされます。


そして、異常に人間慣れしてる雀。パンくずを投げたら空中でさっと掠め取る雀、お前はかもめか!試しにパンくずを手に持ってかかげたら器用につついていった雀、お前は文長か!
くれくれーっ!モードで待ち構えるハト雀。


さて、この写真の中には何が見えるでしょうか?


正解は野生のウサギならぬアーバンウサギが4匹。保護色で工事現場にBlend inしようとしてますね。これも街のど真ん中の風景。

ベルリン動物百景でした。

8/15/2010

料理の味も水しだい

朝晩涼しくなって、葉っぱの先にちょっぴり色がついてきた今日この頃です。でも、カフェの中に座るのはまだまだーっ。ひざ掛けしながら街行く人をWatching!コーヒー飲んだりランチを食べたり、いつでもどこでも誰とでも「ちょっとお茶しない?」。
ベルリンにはカフェの文化があります。私の友人でコーヒーは家で飲まないという人がいます。家で淹れるとおいしくないから(=まずいから)という理由らしい、同じ理由で自分で料理するとまずいから(=ロクなものを作れないから)外で食事をする人が多い、だからレストランも流行るという訳。
今日のお勧めを見て決めましょう!


どのレストランも黒板にメニューが書いてあります。黒板にチョークの手書きって温か味があって良いですね。ホワイトボードに蛍光ペンみたいな下世話なネオン系もありません。


今日はヨーロッパの水の話です。
こちらの水が硬水というのは周知の事実ですが、簡単に言うとカルシウムとマグネシウムを含んでいる水を硬水、これらの塩基類を少ししか含まない水を軟水と呼びます。
私はどこに行っても水道水が飲める国ではじゃんじゃか飲んでいます。ベルリンの水道水も相当な硬さ。日本から持ってきたおいしいお茶を水道水で淹れてみました。香りもまろやかさもぶっ飛んで何やら濁った色のついたお茶とは似て非なる代物に。

煮沸すると軟水化する水は{炭酸カルシウムや炭酸マグネシウムを多く含み沸騰によって炭酸塩になって沈殿するー}、これらを一時硬水、煮沸により軟水化しにくい水は{硫酸カルシウム(石膏)や硫酸マグネシウムを多く含み沸騰しても軟化しない}これを永久硬水。
ベルリンの水道水を測ったらかなり永久の方に針が傾くんちゃうかしら。硬水で日本料理を作ると素材に含まれるUMAMI(旨味)のたんぱく質が硬水のカルシウムと結合してたんぱく質を「灰汁」として出してしまうので深みのあるまろやかさはいずこへ~~  これ、いかんですよ、ペケです。
ペケとマルを書き出してみました。

硬水のセイで、
・掃除料理と水を使ったあとは白い水滴マークがそこら中につきまくって洗浄に時間がかかる。
・シャワーヘッド、電気ポットの内部はミネラルが沈殿し、果ては詰まる。
・お茶、赤ワインなどの渋が歯について歯が即効黄色になる。
硬水のオカゲで、
・気のせいか爪がよく伸び、丈夫になったような気がする。
・硬いお肉も硬たんぱく質の放出で短い時間で柔らかく。
・歯の強度が増しついでに歯垢の蓄積もスピードアップ相反効果?(ホンマ?)

電気ポットの底の水墨画ならぬ沈殿絵。。いかがでしょうか。

この地では電気ポットでお湯を沸かすのが常識です。これが我が借家のポット。ポットの底の中心と台坐の丸い突起を命中させれば沸騰作業を開始してくれます。

これがなかなか一発でハマらないのじゃ、毎回適応能力と忍耐力を試されているように感じる今日この頃です。

7/16/2010

チマチマ歩いてなんかいらんない

前回裸天国ドイツの話をしましたが、自転車天国、そして子供天国でもあります。街中に自転車道が整備されていて、右側通行さえ守ればとても快適にどこへでも行けます。子供が歩けるようになったら次は自転車に乗ることを教えるんじゃないでしょか。自転車はサバイバルツールでもあります。


こんな感じで。。ヘルメット、o.k.!リュックサック、o.k.!
木製ペダルなし自転車にまたがって勇ましくぅー。
「おいおい、ぼくちん、おしゃぶりがまだ口に入ったままだよー!」
日本じゃ前と後ろに子供を乗せてママチャリで送り迎えですが、こちらでは2人になるとリキシャスタイル。後ろのお子様は至極極楽。


そして2人以上になると賓客は一気にただの荷物へと降格。


その自転車天国ベルリンでも、他の大都市同様、市内の車量が増えています。スマートカーに乗る人が多いのですが、駐車場不足は深刻です。自転車で走っているとわかりますが、隙間につっこんだかなりいい加減な駐車が自転車道を塞いでいることが多々あります。

市内を走る自動車に道路使用税を課して、市内の交通量を少なくする「ロード・プライシング/Road Pricing」(英)「コンジェスチョン・プライシング/congestion pricing」(米)は、現在はロンドン、シンガポール、スカンジナビア諸国で行われていますが、ベルリンは都心への流入路が多く実現は無理ということで、主要駅にパークキング場を設置して車の進入を減らそうとしているらしいです。
NYもまだ実現していません、案としては86丁目以南に進入する車に税金を課税するー、そうなると、私のアパートは74丁目、ぐぐっと車が減って空気はさわやか新鮮に!それに引き換えパートナーのアパートは100丁目だから駐車天国に!!あれまっ、かわいそー。

6月のある日、ベルリンの主要道路が自転車に開放されました。


この機会はめったにないわよ、行くわよー、意気揚々と疾走する自転車軍団。ゴゴゴゴォー

トルコ行進曲

1960年代、クロイツバーグ地区はトルコ移民最大の街でした。時代は流れ、エキゾチックな雰囲気と安いレントに惹かれて住み始めた若者達が、トルコの保守と相対をなすヒップでトレンディなお店を作り始めました。今はその若いエネルギーが成熟しきって、「もう出来上がっちゃった街」の感はあります。でもでも、まだまだおもしろい地域です。

かつて地元住人の買出しどころ、現在は観光客も訪れるベルリンで最大の街路市場に成長。毎週火曜と金曜に運河沿いのMaybachfer(メイバック通り)に露天商が立ち並びます。
なにせ、安い!ぶどう一キロ1ユーロ、でっかいトルコ丸パン40セント。トルコ人家庭の食材を中心に野菜、スパイス、果物、オリーブ、チーズ、鶏肉、料理の間にカーテン縫います、コーヒーも入れます、棚も修理しまっせーというトルコ母の必需品は何でもあり。小腹がすけばトルコスナック、ビョレッキ(小麦粉を伸ばして、チーズとほうれん草をはさんで鉄板で焼いたもの)ほおばりながらブラブラ、うんまっ。


初めて訪れた時はかなり興奮しました。トルコ母のショッピングカートに足を轢かれながら(イテテ)目新しい食材を見つけては右へ左へ。2ヶ月半たった今、すっかりベルリンの人、品質を極める鋭い目で迫ります。最近目つき悪い??


あまりにスルメに似ていたのでついつい買ってしまった「トルコするめチーズ」、スルメのように食べてみたら超塩辛かったっす。


オリーブも安っ、NYの半額、ならば日本の10分の一か。リースリングのお供、色々取り混ぜてレモンとオリーブオイルを垂らりとかけて頂きます。


なぜこんなに安いのか。理由は簡単、2流3流の野菜だから。葉っぱ物の野菜はごまかしようがないので、問題なく新鮮です。ブドウなどは房から取れて見栄えが悪くなった粒々を寄せ集めてパッケージにして売ってます。ちなみに青ブドウはインド産でした。アボカドは”今日か明日には絶対食べてね、その後は知らんよー”みたいな。

熟れ熟れで何が悪い!!でしょう?
秘密のテント裏を私は見た!晴天白日、トルコ親父が股にバケツをはさんで、うっすらと白と青の真綿に包まれたパイナップルをタワシでガシガシ洗ってるのを。それって黴でねー

いいじゃぁないですか、手間暇(!?)かけたのにこの安さ!
トルコ人生活支援マーケットよ永遠なれ。
Teşekkür ederim(テシェッキュルエデりム), Thank you, 感謝

7/05/2010

いつでもどこでも湖さえあれば

日中の気温が30度を越える日がしばらく続いていました。
ドイツではこの時期、皆、猫も杓子も湖へ向かいます。
ベルリンにはいくつかの湖が点在していて、そのひとつシュラクテン湖(Schlachtensee)に行って来ました。 市内からちょっと郊外電車に乗った気分で、しかも市内料金と同じ2.1ユーロ。駅降りたら5分で湖に飛び込めるんですよ。

土曜だったので凄い人です、日本のビーチなみに混んでます。我々もシートを広げます。ベルリナーの友人いわく「今年は藻も少なくて、いい感じ、ここの水はクリーンでスムーズで好き」と、湖なんかで泳いだ事の無い私にはスムーズの意味すらわかりません。


隣ではお母さんがベイビーの服をむしり取って、オムツも取っぱらって素っ裸にして、さあ遊んでらっしゃーいっ、っと。日本でもアメリカでも不衛生とか公衆の面前とかあって子供を素っ裸にはしないですよね。こちらでは1歳くらいまでの子供は夏、裸、裸足で遊ばせるのが普通のようです。抵抗力もつくし良いことではないですか。宗教画に出てくるマリアのそばで笛とか吹いてる巻き毛のぷっぷくぷぅーの天使を思いおこさせます。


おばちゃんが近くにやってきました。ハンドバッグを水辺の木の下にポーンと置いて、スカートむんずと脱いで、ブラウス脱いでっと、えっ、水着は??私見てんねんけどぉーおばちゃん。ブラジャーと黒いデカパンティでいそいそと水の中へ。10分くらいで上がってきました。ブラジャーはあくまで下着なので水中仕様ではありません、少なくともパンティは黒で良かった。私にも見たいものと見たくないものがある。

おばちゃんは汗をかきかき電車に乗っていました。ふと顔を上げるとシュラクテン湖が木々の間から見え隠れするじゃあないですか。もういてもたってもいられなくなったのでしょう、登山家ジョージマロリーの名言「そこに山があるから。。」、じゃないけど、おばちゃん、なんで下着で泳ぐのん?「そこに湖があるから。。」

19世紀末、自然回帰の運動からヌーディズムへと発展したドイツ、そう、ここがヌーディズム発祥の地だったんですよ。1961年から1989年まで存在したベルリンの壁、その期間、東ドイツ政府は娯楽の少ない市民に夏の間、裸で集うのを奨励したってDDRミュージアム(Deutsche Demokratische Republik)に当時の写真がありました。そういえば、ちょっと違うけど、全裸で駆け抜けるストリーキング(Streaking)もヨーロッパが始まりですよね。1973年から74年くらいの話ですって。(覚えてます??)
ビバ裸天国ドイツ!

ドイツの緑は本当にどっしり、しっかり、もっこり、しっとりと見ていて惚れ惚れするような茂り方。
突然のにわか雨、NYのか細い木の下に逃げ込んでも、到底雨宿りにはならないけど、こちらでは一滴の雨も通しません。ここは熱帯か?と思うほどのリッチさ。土が違うのかしら。お花も押し合いへし合いにびっしりと咲きます。
近所のビクトリアパークで見つけた木。
あまりに立派なので両手を腰に当ててしばらく眺めてしまった。裏と表から見た図。


巨大な柳を見たら枝に飛びつきたくなるし(前世蛙)、伊勢神宮では霊気宿る森の大木にしがみついたし(前世茸)、生気、精気漲るものになんとかしてあやかりたい私です。


市内も市内のど真ん中、ミッテ(Mitte)に立つ蔦でできた建物。入り口わからん。。。