7/27/2010

夏でも冬でもおまかせリゾート

ミュンヘン、お天気も良く、ビアガーデンの次は湖へと向かいます。
ミュンヘンから南へ50キロ、オーストリアまで20キロに位置するテーガーン湖(Tegernsee)は美しい湖水リゾート地、わが友カリンの話による「ここはミュンヘンのお金持ちの別荘地で、そりゃ、もう高いんだから」由緒正しい避暑地なのです。


746年にベネディクト派テーガーン修道院(Tegarnsee Abby)が建てられ、その後1803年に修道院が開放され当時のロイヤルファミリー、ヴィッテルスバック家(Wittelsbach)の避暑宮殿として使われたとあります。風光明媚なところに建ってるし、大きさも手ごろだし、気候は良いしぃー、その当時の皇帝が「ちょっと貸せや~」てな感じでのっとってしまったのでしょうか。

現在はヘルツォークリッヒビール醸造所(Herzoglich Brauhaus)が使っております。一階はもちろんビアホール。修道士達が作り始めたビールの歴史。。。結局この建物また元の古巣へ戻った感あり。

あちこちで燦燦と日を浴びて寛ぐ人や、白い帆を膨らませて優雅に湖水を滑るヨットなど湖水リゾートの優等生的風景が広がります。
泳いでいる人はあまり見当たりませんね~ あ、あそこにお二人いらっしゃいます!

主人の投げた小枝を目指して必死で泳ぐ2匹の犬のようではありませんか。がんばってくださいましぃ~
向かいのベンチで日光浴をする中年婦人2人。


「あんた、ええ色に焼けたな。私は顔面もろ焼けで鼻の皮がむけたわ、焼き入れすぎや。」「私はビキニで全身こんがりと焼きあがったわ、けど、足の裏がまだやなぁ、どうやったらうまく焼けるやろか。。。」 というような会話をしておられるのでしょうか。(してませんね、きっと。)

ランチがまだでした、今度は山です。ふもとの町からヴァルベルグ山頂(Wallberg)1620メートルまで一気にロープウェイで登っていきます。




さっそく山頂レストランでヴァイスヴゥルスト(白ソーセージ)とビールを頂きました。白ソーセージを食べる時、いつもカリンが言います。「これね、食べるとき外側の皮を剝くのよ、それでハニーマスタードをつけて食べるの。知ってる?」、私 「知ってるって。何回も食べてるもん。」「そうか、そうか、ミュンヘンに来る日本人が皮ごと食べてるの何回も見たわ。グフフフッ」「あっ、その話も何回も聞いたわ。」
修道女もぐいぐいビールをあおっています。


ベルリンやミュンヘンの街のあちこちに良く手入れされた教会がありますが、礼拝に行く人を見かけたことがありません。そして、私の友人で教会に行くという人はひとーりも居ないのです。 2006年の統計によるとドイツ人口キリスト教徒68%。そのうちプロテスタントとカトリックが約半々らしいです。
ここでカトリックと後発のプロテスタントの違いをおさらいしてみましょう。プロテスタントは教皇、教会の権利を認めていません、よってミサは行いません、プロテスタントは聖書中心主義なので、カトリックの秘蹟を認めません。プロテスタントの牧師は信徒と同じ身分なので結婚できます。同じ理由から信徒の懺悔を聞くということはありません。プロテスタントにマリア信仰はありません。プロテスタントは聖人を認めません。プロテスタント側から言及すると、ない!とか、必要ない!とか認めない!とかが多いですね。
私のドイツの友人は少なくとも、日本の一般人同様どこかの宗教に属しているけれど、日常的に問われることもなく極めてリラックスした生活を送っているようです。かくいう私もそうでございます。

7/25/2010

飲むしかない!

ふた雨ほど降ったら急に涼しくなったベルリンです。もう夏は終わっちゃったんでしょうか?

ミュンヘンの友人達に会いに行って来ました。ベルリンから飛行機で1時間あまり、ドイツ最大の州、バイエルン(Bayern)英語ではバヴァリア(Bavaria)の州都です。ここがまた強烈な州なんです。10世紀から続いたバイエルン帝国のお膝元、言語はすごく訛っていて(訛るというとバヴァリ人が怒りますけどー)ドイツ一金持ちの多い州でもあります。バヴァリア人独自のアイデンティティがあってドイツから独立するんちゃうか?とも言われているくらいです。で、ベルリンなんか彼らにとっては「ベルリン、それがどーかした?」てな具合です。彼らの敵はウィーン人。12世紀バイエルン帝国の頃からの領地争いの末の軋轢でしょうか、バヴァリア人はウィーン人をチト敵対視します。
ミュンヘン、街は綺麗で清潔、人々もおしゃれ、刺青男やパンク姉ちゃんは肩身狭く暮らしております。物価はベルリンの一割高。いやそれ以上かも。ベルリンがニューヨークなら、ミュンヘンはサンフランシスコ、ボストンあたりかな?

このように郷土愛に溢れる人々は日常でもさりげなく民族衣装をご愛用。女性はドゥルンドゥル(Dirndl)という胸当てのついた長いスカートや、男性はレーダーホーゼ(Lederhose)という膝丈の吊りズボンなんかを着ています。冬にミュンヘンを訪れるとローデンと呼ばれる圧縮ウール地にトリミングを施した上着を着てる人をよく見かけます。日本の着物と同様、デパートに結構な広さのバヴァリア衣装売り場があります。日本の着物が廃れ伝統衣装として博物館行きになる日もそう遠くないと思われる昨今、バヴァリアの誇りを服にたくして主張するバヴァリア人、すばらしい!

タバコ片手にドゥルンドゥル着てガシガシ歩いているこのおばさんは?


この方はビアガーデンに出勤途中かな?と思います。ビアガーデンにはなぜかこんな感じのいかついオバはんウエイトレス多し。


着いたその日にさっそくビアガーデンへ。ビアガーデン、Biergarten!
何せビアガーデン発祥の地ですもん。
行く途中、既に建設が始まってるオクトーバーフェスの会場をバスからチラ見しましたよ。そこもデカかったけど、我々が行ったヒルシュビアガーデン(Hirsch Biergarten)も巨大。席数8000ですって。
Hirschは鹿という意味で、柵で囲まれた鹿公園の中にビアジョッキを傾ける善男善女が延々と連なります。日本でいうと奈良公園の中にビアガーデン、ビアガーデンの中に奈良公園があるっていう感じでしょうか?プレッツェル、ソーセージ、グリルチキン、魚の串刺し。昔、ビールの醸造所は食べ物を売ってはいけないという法律があったので、ビアガーデンは今でも持ち込みオッケーです。州都のブルーと白の菱形模様のテーブルクロスまで持参して皆、気合い入ってます。友人と乾杯Prost!、ううっ、ジョッキが重い、片手では持ち上げられないので両手で持ってまずは一杯、うまー!!


セフルサービスで棚からジョッキを取ってきて、洗い場で濡らしてから注いでもらいます。濡れてすべらかになった内側にビールがすーっと流れて、よりきめ細かな泡が立つという訳。(グラス濡らし忘れたら怒られます。。)


 
ビールはミュンヘンっ子お気に入りのアウグスティーナ(Augustiner)。
{喉も渇いて、どんどん飲んでるのになんでビールが減らへんのかしら?}と思ってよく考えたらこれ、1リットルジョッキでしたわ。ホホホ。(重いはずじゃが。)
いやー、皆良く飲みますわ。でも、バヴァリア人の目下の話題は禁煙法の事。ひと月ほど前に屋内の飲食店すべてに禁煙の法律が課せられました。実は2,3年前に施行されたけれど、メンバーシップクラブは喫煙オッケーという緩和法だったため、夜10時以降急にプライベートクラブになる所が続出。結局吸い放題。ところが今回のはシーリアス!バヴァリアのスモーカーはいずこへー。てな訳で、飲み放題、吸い放題のビアガーデンはバヴァリア人のオアシスなのでありました。

7/16/2010

チマチマ歩いてなんかいらんない

前回裸天国ドイツの話をしましたが、自転車天国、そして子供天国でもあります。街中に自転車道が整備されていて、右側通行さえ守ればとても快適にどこへでも行けます。子供が歩けるようになったら次は自転車に乗ることを教えるんじゃないでしょか。自転車はサバイバルツールでもあります。


こんな感じで。。ヘルメット、o.k.!リュックサック、o.k.!
木製ペダルなし自転車にまたがって勇ましくぅー。
「おいおい、ぼくちん、おしゃぶりがまだ口に入ったままだよー!」
日本じゃ前と後ろに子供を乗せてママチャリで送り迎えですが、こちらでは2人になるとリキシャスタイル。後ろのお子様は至極極楽。


そして2人以上になると賓客は一気にただの荷物へと降格。


その自転車天国ベルリンでも、他の大都市同様、市内の車量が増えています。スマートカーに乗る人が多いのですが、駐車場不足は深刻です。自転車で走っているとわかりますが、隙間につっこんだかなりいい加減な駐車が自転車道を塞いでいることが多々あります。

市内を走る自動車に道路使用税を課して、市内の交通量を少なくする「ロード・プライシング/Road Pricing」(英)「コンジェスチョン・プライシング/congestion pricing」(米)は、現在はロンドン、シンガポール、スカンジナビア諸国で行われていますが、ベルリンは都心への流入路が多く実現は無理ということで、主要駅にパークキング場を設置して車の進入を減らそうとしているらしいです。
NYもまだ実現していません、案としては86丁目以南に進入する車に税金を課税するー、そうなると、私のアパートは74丁目、ぐぐっと車が減って空気はさわやか新鮮に!それに引き換えパートナーのアパートは100丁目だから駐車天国に!!あれまっ、かわいそー。

6月のある日、ベルリンの主要道路が自転車に開放されました。


この機会はめったにないわよ、行くわよー、意気揚々と疾走する自転車軍団。ゴゴゴゴォー

トルコ行進曲

1960年代、クロイツバーグ地区はトルコ移民最大の街でした。時代は流れ、エキゾチックな雰囲気と安いレントに惹かれて住み始めた若者達が、トルコの保守と相対をなすヒップでトレンディなお店を作り始めました。今はその若いエネルギーが成熟しきって、「もう出来上がっちゃった街」の感はあります。でもでも、まだまだおもしろい地域です。

かつて地元住人の買出しどころ、現在は観光客も訪れるベルリンで最大の街路市場に成長。毎週火曜と金曜に運河沿いのMaybachfer(メイバック通り)に露天商が立ち並びます。
なにせ、安い!ぶどう一キロ1ユーロ、でっかいトルコ丸パン40セント。トルコ人家庭の食材を中心に野菜、スパイス、果物、オリーブ、チーズ、鶏肉、料理の間にカーテン縫います、コーヒーも入れます、棚も修理しまっせーというトルコ母の必需品は何でもあり。小腹がすけばトルコスナック、ビョレッキ(小麦粉を伸ばして、チーズとほうれん草をはさんで鉄板で焼いたもの)ほおばりながらブラブラ、うんまっ。


初めて訪れた時はかなり興奮しました。トルコ母のショッピングカートに足を轢かれながら(イテテ)目新しい食材を見つけては右へ左へ。2ヶ月半たった今、すっかりベルリンの人、品質を極める鋭い目で迫ります。最近目つき悪い??


あまりにスルメに似ていたのでついつい買ってしまった「トルコするめチーズ」、スルメのように食べてみたら超塩辛かったっす。


オリーブも安っ、NYの半額、ならば日本の10分の一か。リースリングのお供、色々取り混ぜてレモンとオリーブオイルを垂らりとかけて頂きます。


なぜこんなに安いのか。理由は簡単、2流3流の野菜だから。葉っぱ物の野菜はごまかしようがないので、問題なく新鮮です。ブドウなどは房から取れて見栄えが悪くなった粒々を寄せ集めてパッケージにして売ってます。ちなみに青ブドウはインド産でした。アボカドは”今日か明日には絶対食べてね、その後は知らんよー”みたいな。

熟れ熟れで何が悪い!!でしょう?
秘密のテント裏を私は見た!晴天白日、トルコ親父が股にバケツをはさんで、うっすらと白と青の真綿に包まれたパイナップルをタワシでガシガシ洗ってるのを。それって黴でねー

いいじゃぁないですか、手間暇(!?)かけたのにこの安さ!
トルコ人生活支援マーケットよ永遠なれ。
Teşekkür ederim(テシェッキュルエデりム), Thank you, 感謝

7/14/2010

Hofで映画でも見る?

夕涼をかねて映画を見に行って来ました。日本の映画よ!って言うからどこでやるんだろうと思ってたら知り合いの人のオフィスでした。それはHofの中にありました。
ドイツでよく目にするホーフHof とは。Hofには色々な意味があり、中庭、農場、ヴィラなどの建物を指すこともあります。バーンホフBahnhofは駅の事、Bahn電車+hof建物=駅。
ベルリンで一番有名なホーフはハッケシャーホーフHackesche Hofeでしょう。複数の建物を繋ぐ8つの中庭にショップ、カフェ、ギャラリーなどが入っている複合モールです。ここは観光客御用達。
中庭を囲むかつては住宅、ある時は工場だった集合建物群の入り口は車(昔は馬車)1台が出入りできるくらいの間口です。そこを通り抜けてどんどん奥に進んでいくと外からはまったく想像できない世界が広がっている事があります。オリエンタル庭園風にしつらえたインテリアショップがあったり、パラソルを広げた小さなカフェが隅っこにあったり。



ホーフは今も昔もあんまり変わんないですね。
私は路地があると好奇心を抑えられなくなって必ず入っていきます。(やめとけーって、いつも後ろから叫ぶ人居ますけど。Who cares.)
京都のうなぎの寝床のその奥も複雑怪奇な事になってますよね。細い路地の先に茶室が出現することもありますよ。Google Earthで見ても何がなんだかわかんない。

映画はプラスチックモデル製造工房の横のインテリア素材を展示するオフィスで上映されました。


「Love and Honor」という山田洋次監督の映画。もちろんオリジナル言語上映よね!(ドイツで上映される映画は全部吹き替えてあり、外国映画は特別の日だけオリジナル言語上映)
ホーフの入り口から「日ぃ暮れてきた、はよ行かなー、映画に遅れるー。」


2006年制作だから最近の映画です、それにしてもダサいタイトル、なんの映画だろうと思ってたら始まりましたよー。
木村拓也主演の「武士の一分」、初めて木村拓也の演技を見ました!歌がヘタという噂はかねがね聞いていましたがね、演技は割りとやるじゃないですか。妻役の女優が古風な顔だちで良い味出してましたね。召使役の爺さんも召使役に徹底していて良かったな。
キラ星のようにちりばめてある突っ込みどころ、昔話のように凡庸な結末。なのに!!また落涙。

”Finding Nemo"を見た時、上映が終わりティッシュでじゅるじゅるになった顔を拭き終わり、「ながながよがっだねー、<鼻をかんで>なかなか良かったねー、アニメなのにねー、また泣いちまった。」、隣に座った友人「はぁーっ?どこでぇーー??」 {どの場面で?}という意味ですね。
良い映画にめぐり合う事は稀で辛らつな批評で知られる私ですが、キャラクターに感情移入するのは得意技のようです。

Google Earthで宇宙からヨーロッパへZoom in!ドイツのベルリンから南西にFocus、クロイツバーグ、Methfessel通り23番地へZoom, Zoom, Zoom...
あっ、ビルの一室で日本映画を見ながら泣いてる女が居る!!
未来はそんな感じで。。

7/10/2010

ベルリンIKEAで見たものは。

今日のベルリン、最高気温35度。クーラーのないところが多くて、室内マーケットの売り子のおばさん、大汗かいて真っ赤な顔して暑そうだったわ。

IKEAに行って来ました。「各国IKEAから分析する中産階級若年層の嗜好と生活実態」、みたいなテーマで卒論書いたらおもしろいかも。
売っているものが微妙に違います。アメリカは大きい、重い、分厚い=丈夫、高級というイメージがあるのでそれに合わせた品が揃います。ドイツでは台所用品、園芸用品などが充実してましたね。園芸用品の鉢植えの前でパートナーとこれは本物かどうかで5分ほど議論いたしました。(要するに喧嘩)触ってもわからないとはこれいかに!あまりの出来と言いましょうか、自然物とは思えない植物達。アメリカではしおれかけたプラントも堂々と売ってるので。。驚きました。

私は自分の専門分野、キッチンと台所用品に吸い寄せられます。
モデルキッチンコーナーを見てみると。。
築100年などざらにあるベルリンのビルの狭い台所スペースに合わせて、2人様の壁際に取り付けられた半円テーブル、最小限の調理スペースという機能的なチビっ子キッチンが続きます。アメリカで台所3種の神器と言えば、サブゼロ(冷蔵庫)、電子レンジ、食洗機ですが、そんなもん入りませんて。こちらじゃ、カウンターの下につつましやかな冷蔵庫、電子レンジなし(普及率かなり低し)、食器洗い機はちょい贅沢品ていう感じですかね。トースター??それも見ないですね。

IKEAのレストランと言えばスウィーディッシュミートボールですよね。
スウェーデンに行った時、IKEAカタログが友人宅にあったんです。{おっ、お膝元!!どんなんかしら}と眺めていたら、な、なんと、スウィーディシュミートボールがありましぇーん。でも何故か不思議に納得してしまいました。もちろんベルリンにはありましたよ。うまーいジャガイモを添えて頂きました。
IKEAの前のワンコの駐犬場。
「お母さん、まだかしら。。はよー出てきて欲しいわ。。」


暑さも本番、毎夜繰り広げられる酒盛り、ツマミなし、ドイツのBARでおつまみが出てくる所は稀です、いきおい客はビールだけをガンガン飲みまくります。日本人としてはピーナッツやチーズが欲しいところー。
この場所は私が「パーティブリッジ」と名づけたクロイツベルグ(Kreuzberg)のランドヴェル運河(LandwehrKanal)にかかる橋の上。
すぐ前のレストランやBARが椅子を外に並べているにも関わらず、夜になるとどこからともなく、ビール(ケースごと)を持って三々五々集まってくる若者達。普通の住宅街にあるので皆静かに飲んでます。10時以降は近所から苦情が出るのでより静かに。なんの変哲もない橋の上、しかも路上で酒盛り、理解に苦しむわぁ。



そしてベルリンの夜はふけていく。。はぁーもう十分遅いんですけど。

7/07/2010

夏本番!

ウンターデンリンデン(Unter den Linden)その名も「リンデンの木の下」でという名の目抜き通りを歩くとリンデン(セイヨウシナノキ、学名Tilia アメリカではBasswood)のほんのり甘いマスカットのような香りが漂ってきます。薄黄色の小さい小花を一杯ぶら下げてなかなか綺麗。花は乾燥させてお茶に、精油も取れます。蜂蜜もリッチでおいしいらしいです。リンデンは町中そこら中にあり、かなりの大木なのでお茶も精油もバカスカ取れそう。庭に一本欲しいわ。一本といわずもう一本!ハンモック吊って昼寝したいです。

7月4日のアメリカの独立記念日(Independence day)は友人家族と庭でBBQが定番の過ごし方。これから夏本番だーっ、て気分を盛り上げる訳です。ドイツにBBQの風習なんか無かったのに、BBQ市場ここ5年ぐらいで急成長。この時期、各種グッズが店先に並べられています。

ティアガーデン(Tiergarten)のあちこちで狼煙(のろし)のように上がる煙、ここは一体。。バーベキュー無法地帯でしょうか!?あちこちで輪になって楽しんでるのは炭火で焼いた肉と野菜が一番おいしいと知っているトルコ人一家。カメラ構えたら、トルコ親父、ポーズでも取ってくれるのか思いきや、「撮っちゃいかーん。」 ひょっとしてあーたたち、違法BBQ?? 皆で焼けば怖くない。


こちらの乳製品の種類の豊富さと質の高さ。すばらしい!
シュマント(Schmand)、モルケ(Molke)、クワルク(Quark)、ディックミルヒ(Dickmilch)、ケフィア(Kefier)、ブッターミルヒ(ButterMilch)などなど。それに×2とか×3で脂肪含有量を調整したのやらフルーツを加えたのやら、あまりの多さにクラクラします。
片っ端から試してみることにしました。一口食べて、感想をラベルの裏に書きます。そうしないと何がなんだか覚えてられません。


アメリカでバターを冷蔵庫から出してすぐトーストに塗ろうとすると一苦労ですけど、こちらでは事情が違います。私はバターの脂肪含有率を手で調べます。冷蔵庫のバターをムンギュと押してみるんです。ムニュっという手ごたえがあれば合格。(意味不明ですか?)
バターは80パーセント以上が脂肪なので本来そうなるのが当たり前ですが、アメリカのバターは硬くて不気味に黄色かったり、脱色してるのかと思うほど白かったりします。まったくもっておいしくない!
ドイツのミルクはちゃんとミルク色してるし、バターもバターの味がします。バター好きの私としては毎回トーストから染み出し、滴るバターを味わいながら幸せのひと時。

そして、午後のお菓子とお茶はこういう所でゆっくりと。

7/05/2010

いつでもどこでも湖さえあれば

日中の気温が30度を越える日がしばらく続いていました。
ドイツではこの時期、皆、猫も杓子も湖へ向かいます。
ベルリンにはいくつかの湖が点在していて、そのひとつシュラクテン湖(Schlachtensee)に行って来ました。 市内からちょっと郊外電車に乗った気分で、しかも市内料金と同じ2.1ユーロ。駅降りたら5分で湖に飛び込めるんですよ。

土曜だったので凄い人です、日本のビーチなみに混んでます。我々もシートを広げます。ベルリナーの友人いわく「今年は藻も少なくて、いい感じ、ここの水はクリーンでスムーズで好き」と、湖なんかで泳いだ事の無い私にはスムーズの意味すらわかりません。


隣ではお母さんがベイビーの服をむしり取って、オムツも取っぱらって素っ裸にして、さあ遊んでらっしゃーいっ、っと。日本でもアメリカでも不衛生とか公衆の面前とかあって子供を素っ裸にはしないですよね。こちらでは1歳くらいまでの子供は夏、裸、裸足で遊ばせるのが普通のようです。抵抗力もつくし良いことではないですか。宗教画に出てくるマリアのそばで笛とか吹いてる巻き毛のぷっぷくぷぅーの天使を思いおこさせます。


おばちゃんが近くにやってきました。ハンドバッグを水辺の木の下にポーンと置いて、スカートむんずと脱いで、ブラウス脱いでっと、えっ、水着は??私見てんねんけどぉーおばちゃん。ブラジャーと黒いデカパンティでいそいそと水の中へ。10分くらいで上がってきました。ブラジャーはあくまで下着なので水中仕様ではありません、少なくともパンティは黒で良かった。私にも見たいものと見たくないものがある。

おばちゃんは汗をかきかき電車に乗っていました。ふと顔を上げるとシュラクテン湖が木々の間から見え隠れするじゃあないですか。もういてもたってもいられなくなったのでしょう、登山家ジョージマロリーの名言「そこに山があるから。。」、じゃないけど、おばちゃん、なんで下着で泳ぐのん?「そこに湖があるから。。」

19世紀末、自然回帰の運動からヌーディズムへと発展したドイツ、そう、ここがヌーディズム発祥の地だったんですよ。1961年から1989年まで存在したベルリンの壁、その期間、東ドイツ政府は娯楽の少ない市民に夏の間、裸で集うのを奨励したってDDRミュージアム(Deutsche Demokratische Republik)に当時の写真がありました。そういえば、ちょっと違うけど、全裸で駆け抜けるストリーキング(Streaking)もヨーロッパが始まりですよね。1973年から74年くらいの話ですって。(覚えてます??)
ビバ裸天国ドイツ!

ドイツの緑は本当にどっしり、しっかり、もっこり、しっとりと見ていて惚れ惚れするような茂り方。
突然のにわか雨、NYのか細い木の下に逃げ込んでも、到底雨宿りにはならないけど、こちらでは一滴の雨も通しません。ここは熱帯か?と思うほどのリッチさ。土が違うのかしら。お花も押し合いへし合いにびっしりと咲きます。
近所のビクトリアパークで見つけた木。
あまりに立派なので両手を腰に当ててしばらく眺めてしまった。裏と表から見た図。


巨大な柳を見たら枝に飛びつきたくなるし(前世蛙)、伊勢神宮では霊気宿る森の大木にしがみついたし(前世茸)、生気、精気漲るものになんとかしてあやかりたい私です。


市内も市内のど真ん中、ミッテ(Mitte)に立つ蔦でできた建物。入り口わからん。。。

7/01/2010

呪いの、のろいの切符自販機

晴天の続くベルリンです。


ベルリンの地下鉄のチケット自動販売機はなんて悠長なんでしょ。私はこれで何度電車をやり過ごしたことか。。
コインを入れてから一瞬機械が考えます。
私はいつも4枚8ユーロというお得切符を買うんですが、ご丁寧に一枚ずつ出てきます。一枚出て5秒くらいしてから次のが出て、それからまた5秒して。。まだぁー??やっと全部出た。おいっ!おつりは??おつりはチケットの後からよーん。。。
切符4枚買うのに30秒くらいかかる。信じられないのろさ。ちょっと考えてみて下さい、日本のCMは平均15秒です。アメリカのそれは30秒ていうのがありますが、長いですよー30秒って。
2ヶ月前、NYから来たせっかちな私は切符がポソッ、ポソッと落ちる度に横から手が伸びてさっと切符を横取りさられやしないかとビクビクしていたのものです。
何事もお金の出し入れの際は前後左右に注意!がNYの鉄則なので。


ベルリンでは「切符は深呼吸しながら買うもの」なのか、それとも、もっと迅速な機械を作りたかったができなかったのか、とすればちょっとジャーマンテクニック問題ありですね。
そうそう、駅のエレベーターものろいですぅ。
チケットの紙はかなり分厚い。乗車前に日時の刻印を押す自動刻印機(Entwerter)というのがあるんですが、この刻印機もホームの片側だけにしかなかったりします。しかも目立たない控えめなタダの棒です。。。どこにあるのかわからん!(自販機横の赤い棒がそれです。)

自己責任による交通機関利用。改札口はありません。これには賛成。
むろん、無賃乗車もできるでしょう。しかし、そういうけしからぬ輩を発見するために飛び入り(!)車内検札があるのです。
ある日、電車に座っていた私、私の耳元で後からモニョモニョとささやく声が。もちろん、無視です。NYの地下鉄内の物乞いにいちいち振り向いていたら臭いだけです。
しつこいなぁと感じ始めた頃、前に座っていたドイツ人の友人が「車内検札だよ」。
振り向いた私の目に、ジャージーの上下を着てズタ袋を提げた完全私服の兄ちゃんの顔が至近距離に。兄ちゃんはDB(Deutsche Bahn)のIDをチラッと見せます。早すぎて確認不可能です。
もちろん切符はちゃんと持っていたので、兄ちゃんは「ダンケ、ダンケ」と言いながら車内をどんどこ先へ進みます。無賃乗車は誰もいません。
もし、チケットやパスを持っていなかったら40ユーロの罰金をその場で払うか、ドイツIDを見せて後で自宅に請求書が来るそうです。

こういうシチュエーションNYじゃありえません!まず、この検札士、本物かどうか皆疑います。
IDも偽造かもしれません。もし、本物だとしても車内でキャッシュの授受なんて絶対ありえません。悪くすれば、反対に袋叩きにあって集金したお金を盗まれるかもしれません。

平和の街ベルリンを見た私です。



最後においしいお話を。
イチゴの季節になって親の敵のように毎日イチゴを食べている私です。
今朝、QuarkでStrawberry Cheese Cakeを焼きました。もちろん、バカうまでした。